So-net無料ブログ作成
検索選択
湖川友謙 サンライズ作品画集(仮)
映画感想・実況 ブログトップ

最後のセリフにショックを受けた、ネタバレありの『千年女優』感想・レビュー。~『ひるね姫』を添えて~ [映画感想・実況]

 どうも。どうも。珍しく、現在上映中でもない映画の話なんですけれども。

 先月、昨年録画したままHDの肥やしになっていた『千年女優』を見ましてね。
 初見だったのですが。

 ビックリしました。うわっ、と。ぼくは何故今まで、この映画を見ていなかったのか、と。

 映画の冒頭から興味を持ちまして。芸能界を引退して、長年人前に出ていない大女優の千代子に会いに行く出だし。
 ぼくなどには、千代子の設定は原節子を彷彿とさせましてね。

 監督自身は、原節子と高峰秀子のイメージだったそうですが

 あーだからか。
 原節子を連想したぼくは、「だったら結婚しないでほしいな」と思ったけれども、高峰秀子のイメージも入っているから監督と結婚したのか、と後で納得しました(勿論松山善三監督はあんな人じゃないだろうけれど)。


原節子の真実

原節子の真実

  • 作者: 石井 妙子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/03/28
  • メディア: 単行本



高峰秀子 暮しの流儀 (とんぼの本)

高峰秀子 暮しの流儀 (とんぼの本)

  • 作者: 高峰 秀子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2012/01
  • メディア: 単行本



 ぼくは、原節子は思いを寄せた相手(矢澤正雄氏)との思い出がある鎌倉で隠遁生活を過ごした、という伝説が好きなので、そのイメージに近い大女優に会いに行く、という導入部で惹かれたわけです。

 他にも、その後の『蜘蛛巣城』まんまの矢が飛んでくるシーンや、同じく『蜘蛛巣城』に出てくる老婆のような妖女の登場、『君の名は』(当然真知子巻きの方ね)を思わせるシーンなど、映画好きをくすぐるシーンが続いてね。
 面白く見進められた訳です。

 何より、(劇中での)現実と虚構、現在と過去を混濁させた展開が見事で、面白くて。

 「視聴者と同じ視点」の役割のはずの立花と井田すら虚構世界に入り込み、しかもなお千代子を追い続ける「カメラ」足りえるという展開が映画・アニメであり得るのか、と。
 すごい、こんなのは見たことないぞ、と感心するやら怖いやら。


 個人的な話ですが、実は『千年女優』を見る数日前に、劇場で『ひるね姫』を見まして。また小説では、平井和正本人が自作の登場人物達に邂逅していく『その日の午後、砲台山で』を読み始めていて。

その日の午後、砲台山で[幻魔大戦スペシャル]

その日の午後、砲台山で[幻魔大戦スペシャル]

  • 出版社/メーカー: e文庫
  • 発売日: 2017/04/18
  • メディア: Kindle版



 偶然ですが、「現実と空想(夢)がリンクしていく」物語を立て続けに摂取していたのです。

 同じアニメ映画で言うと、『ひるね姫』は現実と夢の世界が別々にあって、やがてクライマックスに向けて1つになっていくのに対し。
 『千年女優』は、最初から現実と虚構が混濁して一体となり、時には離れて、またくっ付き、そのまま進んでいく。

 どちらも良かったのですが、ぼくは『ひるね姫』には納得し、『千年女優』には感嘆しました。こんな見せ方があるのか、と。コイツがセンスオブワンダーってやつかいおいおい。

 
 そして何よりビックリしたのが、最後のセリフ、たった一言で成し遂げたどんでん返しですよ。

 『スティング』以来の「やられた」感に打ちのめされました。

 現実と映画の世界を自由に行き来しつつ1人の男を追いかけ続け、最後は宇宙に向かった千代子が「だって私、あの人を追いかけてる私が好きなんだもん」と告白します。


 うわあ。
 

 長年追い続けた男よりも、千代子はおそらく自分を愛していた。
 「万難を排して男を追い続ける私」を演じ続けて、そんな自分を愛していた。

 女優だ! コイツ、私生活まで演技していた、気持ち悪いとすら呼べるような女優だったんだ!

 このセリフは、そのまま『千年女優』というタイトルにも繋がっていきます。

 もうすでに大女優で、歳をとっているのだからおかしな話なんだけれど、「次の大女優」を予感させる若手の登場で終る『イヴの総て』のラストすら脳裏を過りつつ。

 たった一言のセリフでこれほどの衝撃を受けたのは、あまり記憶にありません。

 良かった…見て良かった映画でした。

 よろしければ皆さん見て…って、当ブログに足を運んでくださるようなアニメファンは、とうの昔に見ているんだろうな。

 俺、TVアニメは見ている方だと思うし、映画も人並には見ているつもりなんだが、「アニメ映画」が取りこぼしが多いんだよな…


 ちなみに、ぼくの『ひるね姫』感想は、おおむね下のツイートのようなものでした。








 いや、悪くはなかったです『ひるね姫』。
 冒頭はテーマが露骨すぎて、その時点で少し心のシャッターを閉じてしまったけれども。


富野を知るにはこれを買え


 もしよろしければ、下のブログ村のバナーをクリックしてください。作者のモチベーションがあがったります。
にほんブログ村 アニメブログへ
千年女優 [Blu-ray]

千年女優 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • メディア: Blu-ray
KON'S TONE  「千年女優」への道

KON'S TONE 「千年女優」への道

  • 作者: 今敏
  • 出版社/メーカー: 復刊ドットコム
  • 発売日: 2013/10/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
小説 ひるね姫 ~知らないワタシの物語~ (角川文庫)

小説 ひるね姫 ~知らないワタシの物語~ (角川文庫)

  • 作者: 神山 健治
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2017/02/25
  • メディア: 文庫
ひるね姫~知らないワタシの物語~ (1) (角川コミックス・エース)

ひるね姫~知らないワタシの物語~ (1) (角川コミックス・エース)

  • 作者: 一花ハナ
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2017/04/10
  • メディア: コミック
「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」公式ガイドブック

「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」公式ガイドブック

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2017/03/30
  • メディア: 単行本

nice!(4)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アニメ

ネタバレあり・映画『君の名は。』感想・レビュー [映画感想・実況]

新海作品への印象が変わるか


 新海誠監督の新作映画『君の名は。』を見てきました。

新海誠監督作品 君の名は。 公式ビジュアルガイド

新海誠監督作品 君の名は。 公式ビジュアルガイド

  • 作者: 新海 誠
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2016/08/27
  • メディア: 単行本



 はじめに書いておくと、ぼくは新海作品には魅力を感じつつも、一種の忌避感というか、「嫌悪感」は言い過ぎだけれども、微妙な感情を持っていました。
 ちょっとこの感情を、他者に伝えるのが難しいのですが…

 ぼく、新海監督と同世代なんですよ。
 その同世代のおじさんがね、1・2作ならいいけれども、何作も近くて遠い淡い恋愛を描き続けることに、やっぱりちょっと悪寒を感じるわけですよ。「いつまで初恋を」とね。

 昔、富野×新海監督対談で、富野から「(『ほしのこえ』は)ナイーブさ、弱さが魅力になっている部分が強すぎます」と指摘があったけれども。

 だから例えば、今作で言うとタイトルがさ。

 『君の名は。』って、おっさんのぼくの世代でも(つまりは新海監督も)リアルタイムでは知らない、「真知子巻き」が流行したらしい、携帯・スマホなんか無かった60年以上昔のすれ違いメロドラマ『君の名は』を想起させるわけじゃない?

君の名は 総集篇 [DVD]

君の名は 総集篇 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • メディア: DVD



 それと同じ題名を付けるのか…というね。

 本編でいうと、冒頭に「運命の赤い糸(鑑賞後だと組紐だと分かる)」が出てくるでしょ?

 「うわっ。そういうの堂々と描いちゃうんだ」と思っちゃうわけなんです。

 だから、『秒速5センチメートル』なんか、本当に切なくていい映画だと思うけれども、同時に「ティーンだったら夢中になっていた」と・完全に一歩引いて見ていたわけです。


そして今作品では

 さて、それで今回の『君の名は。』ですが。

 前半までは、かなり面白く見ていました。

 繰り返し胸を確かめるシーンもコミカルだし(胸で終りなんだよなあとは言うまい)、何より「入れ替わり」が判明してから劇中曲が流れて・テンポ良く2人の「入れ替わった日常」が描かれる盛り上がりは、軽い興奮すら覚えました。

 あとキャラクターでは、奥寺さんの造形が特に好みでした(CV・長澤まさみさんも良かった)。
 年上で・彼氏もいそうだけれど、年下の男の子にちょっと興味を持っている感じが、コケティッシュで大変良かったですね。
 ホラ最後、薬指のリングが光っても、何も不思議な感じや唐突感がないでしょ。そこまで含めて、良かった。

 あと背景の美しさは、新海作品では言わずもがなだね。

 さて物語が進み、瀧と奥寺さん、司は旅に出るわけですが、この「ないかもしれない記憶」を探す旅の描写も面白かった。

 1回のデートで切れたと思っていた奥寺さんが同行したり、その奥寺さんと司がガツガツ食っていたり(この2人がくっつくのかと思った)。


 そしてこの旅で、1つの事実が判明します。起承転結の「転」に当たる部分が動き出します。
 SFテイストでコメディタッチの恋愛ものと見せておいて、シリアスな事実が走り始めるわけです。

 ありきたり…というか、ほとんど事前情報に触れていなかった『君の名は。』は、ぼくのざっくりとした印象は「先達の『転校生』だよね」だったのが、そこにもう1つ「あ、タイムスリップもあったのか」と。
 ここら辺の魅力については、こちらのブログの記事が簡潔に書かれています。

 見終えた後から思うと、あれほど名前を忘れてしまったのに、死亡者名簿を見た時は都合良く覚えていたね、と思うけれども。そこはともかく。

 さらに期待は高まりました。先が読めないからです。
 これからどう展開するのだろう、『ゴースト』的な話になるのか、いや新海監督なら「一度も会ったことのない少女」を胸に宿しながら生きるエンドもありえるぞ…と想像しながら。

 そう、この少年少女は1度も出会ってない(実は三葉が会いに行っていたが)のに恋に落ちている、という物語なんですよ。

 ぼくはいつものように、「うわっおっさんがどれだけロマンチックな話を作っているんだよ」と思いつつも、そのひねくれた思いをねじ伏せるだけの展開があった訳です。

 ところがここから、ぼくにとっては雲行きが怪しくなります。


物語の方向はそちらに


 三葉を助ける、という方向に物語は舵をきります。

 え……
 予想できなかった「隕石が分裂してまちに落ちる」も、天災ですよね。大災害です。

 災害って、夢も希望も将来も・もちろん愛も、全てを飲み込むものでしょ。それを「愛と不思議な力をきっかけに回避する」は、少なくともぼくは、現在発表された作品においてはそれをフィクションとして割り切って楽しむことはできませんでした。



 見終わった直後に、腹立ちにまかせてこう呟いてしまったけれども。
 我ながら思慮に欠けた汚いツイートですなあ。まあこの程度の人間だから仕方ない。

 「いつまでも消えない恋」、有名な歌の歌詞を借りるなら・浅い夢を描き続けるのは、好き嫌いは別として理解できた。

 でもお互いの存在=半身を探す・つまりは激しい恋愛をしつつ、その恋愛と不思議な力によって災害も救いましたってされちゃうと…

 そうなるともう、ぼくとは「災害」の認識が違うのか、それとも「恋愛」への重きが違うのか、何にしろ急激に理解の範疇外になりました。

 実際物語としても、絶賛・肯定の方達でも、ここから先はやや退屈になったのではないでしょうか。
 
 2人の奮闘は、成功するしかないからです。

 発電所を爆破していいのか、とか、リアリティみたいな話はすでにぼくにはどうでも良くなっていました。

 災害ってこんなので回避できるものだったのか…

 
 ぼくは完全に醒めていました。


 ただ最後、2人が互いを認識する…まあロマンチックに書こうか、「出逢う」のかという点では、興味を持続して見ることができました。

 「タイトルからして『君の名は』って言って終るよな」と想像はできたのですが、新海監督はひょっとして『秒速』のパターンを繰り返すのか、ともふと脳裏をよぎりました。

 ですからその点のみにおいて、視聴意欲は持続していました。

 そういや最後に。
 終盤でちょっと笑ったのは、2人が1回、橋ですれ違うところです。
 
 あそこはやっぱり、『君の名は』の数寄屋橋のシーンに、敬意を払ったのかなあ。


翌日追記









 ツイッターではネタバレしないようにこのように書きましたが、早い話が隕石落下で何百人も亡くなる、ですよ。

 ミもフタもなく書けば。
 話の本筋だけで考えると、瀧(と三葉)が結果に干渉可能な原因で三葉が退場すれば良いわけで、交通事故にあったでも家が燃えて亡くなったでも問題ないわけです。

 それを隕石落下で多くの人が亡くなる=多くの人を救うにしたのって、何かなと思って。

 「このくらいの大きな事件じゃないと見せ場にならない」みたいな考えなのかな。

 まあ『雲のむこう、約束の場所』では、北海道を閉鎖しちゃっていたんで、案外大掛かりな仕掛けがお好きなのかな、とも思うけれども。
 そういや札幌での同作上映後インタビューでは、観客から監督に「札幌はどうなったんでしょう」って笑いを誘う質問が出たはずだけれど…。当時はシネコンではなく、単館上映だったよなあ。

 話がそれた。
 もしぼくが、あの「大災害だけれど人的被害はゼロ」でもOK・大絶賛だったとしても、あの設定のせいでやっぱり「玉に瑕」は生まれている訳でしょ。

 例えば発電所爆破してもお咎めなしなの? とか、控えめな性格のはずのあの子が犯罪と分かっていても手を貸すんだ(友情って素晴らしい!)とか。

 当然そんな不都合は承知していたはずで、それでもあの大掛かりな災害を描きたかった動機って、なんだったんだろうな。

 ぼくは実は、これまで書いたように「映画を盛り上げるため」はもちろん、現実の出来事を形を変えて描きたかったのかな、とも思ってはいるんだよね。

 だからこそ、理想的すぎる展開(結果)に醒めていったわけですが…
  
富野を知るにはこれを買え


 もしよろしければ、下のブログ村のバナーをクリックしてください。作者のモチベーションがあがったります。
にほんブログ村 アニメブログへ
月刊MdN 2016年10月号(特集:君の名は。 彼と彼女と、そして風景が紡ぐ物語 / 新海誠)

月刊MdN 2016年10月号(特集:君の名は。 彼と彼女と、そして風景が紡ぐ物語 / 新海誠)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: エムディエヌコーポレーション
  • 発売日: 2016/09/06
  • メディア: 雑誌
小説 君の名は。 (角川文庫)

小説 君の名は。 (角川文庫)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / メディアファクトリー
  • 発売日: 2016/06/18
  • メディア: Kindle版
君の名は。1<君の名は。> (コミックアライブ)

君の名は。1<君の名は。> (コミックアライブ)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / メディアファクトリー
  • 発売日: 2016/08/23
  • メディア: Kindle版
ユリイカ 2016年9月号 特集=新海誠 ―『ほしのこえ』から『君の名は。』へ

ユリイカ 2016年9月号 特集=新海誠 ―『ほしのこえ』から『君の名は。』へ

  • 作者: 新海誠
  • 出版社/メーカー: 青土社
  • 発売日: 2016/08/27
  • メディア: ムック
君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)

君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)

  • 作者: 加納 新太
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2016/07/30
  • メディア: 文庫
君の名は。 (角川つばさ文庫)

君の名は。 (角川つばさ文庫)

  • 作者: 新海 誠
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2016/08/15
  • メディア: 単行本
君の名は。 (1) (MFコミックス アライブシリーズ)

君の名は。 (1) (MFコミックス アライブシリーズ)

  • 作者: 琴音 らんまる
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー
  • 発売日: 2016/08/23
  • メディア: コミック
新海 誠Walker ウォーカームック

新海 誠Walker ウォーカームック

  • 作者: 新海 誠
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川マガジンズ
  • 発売日: 2016/08/26
  • メディア: ムック
小説 君の名は。 (角川文庫)

小説 君の名は。 (角川文庫)

  • 作者: 新海 誠
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー
  • 発売日: 2016/06/18
  • メディア: 文庫

nice!(6)  コメント(9)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アニメ

最初の『ゴジラ』とハリウッド版の『GODZILLAゴジラ』しか見たことのないぼくが、『シン・ゴジラ』を見たのだが [映画感想・実況]

 さて、『シン・ゴジラ』見てきました。

 ゴジラシリーズは、最初の作品をまあ基礎知識のためというか・必須な作品だろうということで(全話視聴を目指している小林信彦さんの邦画ベスト100にも入っていたし)リバイバル上映で見たのが2年前。
 その2ヵ月後に、ちょうど『GODZILLA ゴジラ』が公開されたのでそれも見て。

 まあ、どのくらいぼくが、ゴジラシリーズの知識が無いかと言うと。
 当時のツイート。

 

 


 まあ、こんな知識ですよね。

 でも『シン・ゴジラ』は見るつもりでした。
 庵野作品として。

 『アオイホノオ』で紹介されて、あと『監督不行届』にもあったっけ? 大学時代の庵野監督が、ウルトラマンになる自主映画。

監督不行届 (Feelコミックス)

監督不行届 (Feelコミックス)

  • 作者: 安野 モヨコ
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2005/02/08
  • メディア: コミック


 その特撮を愛する監督が、お金と立派な場所を与えられて、どんな作品をつくるか興味あった。ゴジラには思い入れ強いだろうし。
 
 で、あでのいさんも「シン・ゴジラ感想(ネタバレ極力無し) 昭和29年と2016年の『今この瞬間』」で「フィクションの魅力の大部分というのは『文脈』に依存する。作られた時の時代背景、既存のフィクションの文法、先行作品の量と質、視聴する観客の言語圏に文化圏、そして歩んできた人生」と指摘しているけれども、そもそもぼくにとって・初代ゴジラからして、原爆や核の象徴じゃないんだよね。
 ゴジラに逃げ惑う人々を、戦火のその光景と重ねているのも、先述した小林さんの文章を読んで知っているけれど。

 でもぼく、初代ゴジラを3.11の後に初見しているんだよ。

 ぼくにとってはゴジラって、最初から「避けえない災害」の象徴なの。

 だから今回のゴジラって、すんなり入ってこれた。もっと具体的に福島を出してほしいって感想も見たけれど、ゴジラが破壊した瓦礫の街並、放射能、そんなの舞台がどこだろうが連想するでしょ。
 充分。
 むしろ、場所を福島以外=東京にしたからこそ、「どこにでも起こりうる人智を超越した災害」としてのゴジラが映えたんじゃないかな。

 地震も事故も怪獣も神も、場所なんか選ばない。
 
 シン・ゴジラには素直に、畏怖や「荒ぶる神」を感じられるほど威圧感があったし、その圧倒的な存在という意味で造詣も成功していた思う。
 だからこそ、少なくともぼくは物語全体に寓話性や神話性を感じられたし。神話性という意味では、ほぼ同時期に同じ狙いを持っていた(だろう)押井監督の『GARMWARS ガルム・ウォーズ』より、『シン・ゴジラ』に軍配上げたいね。

 それにしても、庵野監督のオタク趣味がもっと出る作品――それは細部ではなく全体的――になると思っていたけれど、ちょっと違ったな。

 オタク的視点はそもそもの舞台設定・つまりは政治家や役人、軍人が物語を進めることでそこに一任させて詰め込んで、テーマには「日本へのエール」を据えるという、こんなストレートなものになるとは思ってなかったわ。
 テーマも「ゴジラカッコいい」のみになると思っていたので。

 最後、ゴジラがどこにも行かずに東京に残っているのもメッセージは明白で、しかも「これからはゴジラといっしょに暮していかなきゃ」みたいなセリフもあって、あ・ここまでテーマを明白にするんだって驚きすらあった。
 
 あとねー。
 『ナディア』の頃から庵野作品を見ていて、『エヴァ』も本放送初回から「庵野の新しい作品が始まるぞ!」って見ていたけれど。
 今回初めて、「庵野監督の得意なシチュエーション」を認識した気がする。

 例えば、このブログらしく富野監督ならラストの三つ巴戦。押井なら「東京に戦場を出現させる」作品。

 庵野監督って、「巨大な困難に立ち向かうために、いろいろな場所から力を一点に集中させる」ってシチュエーションでこれだけ見せてくれるんだ、エヴァのワンエピソードで終りじゃないんだ、と認識しました。

 正直、かなり気持ちよかったので、もう1回同じパターンの映画作ってくれてもいい。見る。


 アメリカのデキるお嬢さんの発音が「ゴッズィーラ」から「ゴジラ」になるのは、ファンなら思うところがあるでしょうなあ。
 ぼくはゴジラシリーズに思い入れが全くないんで、アレだけれども。


 そういや最後に。
 自衛隊が一瞬に壊滅するシーンあるでしょ、すごい淡白な描写で人がたくさん死ぬところ。

 あのシーンで、ラピュタの・時折批判の対象になる、あのポロポロ人が落ちるシーン思い出したのぼくだけ?

 意外なところで、庵野さんは宮崎監督の後継者だなあとニヤニヤしてしまいました。

富野を知るにはこれを買え


 もしよろしければ、下のブログ村のバナーをクリックしてください。作者のモチベーションがあがったります。
にほんブログ村 アニメブログへ
ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ

ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: グラウンドワークス
  • 発売日: 2016/09/20
  • メディア: 大型本
【Amazon.co.jp限定】シン・ゴジラWalker 麻宮騎亜描きおろし特大A2ポスター付

【Amazon.co.jp限定】シン・ゴジラWalker 麻宮騎亜描きおろし特大A2ポスター付

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川マガジンズ
  • 発売日: 2016/07/22
  • メディア: 単行本
別冊映画秘宝 特撮秘宝vol.4 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)

別冊映画秘宝 特撮秘宝vol.4 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 洋泉社
  • 発売日: 2016/07/27
  • メディア: ムック
シン・ゴジラ【オリジナル・トートバッグ付き】 (e-MOOK)

シン・ゴジラ【オリジナル・トートバッグ付き】 (e-MOOK)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2016/07/15
  • メディア: 大型本
シン・ゴジラ×ぐでたま ランチボックスBOOK (バラエティ)

シン・ゴジラ×ぐでたま ランチボックスBOOK (バラエティ)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2016/08/09
  • メディア: 大型本
シン・ゴジラWalker

シン・ゴジラWalker

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川マガジンズ
  • 発売日: 2016/07/22
  • メディア: 単行本
CGWORLD (シージーワールド) 2016年 09月号 vol.217 (特集:映画『シン・ゴジラ』、3DCGで描くアニメ背景)

CGWORLD (シージーワールド) 2016年 09月号 vol.217 (特集:映画『シン・ゴジラ』、3DCGで描くアニメ背景)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ボーンデジタル
  • 発売日: 2016/08/10
  • メディア: 雑誌
フィギュア王 No.222 (ワールドムック 1121)

フィギュア王 No.222 (ワールドムック 1121)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ワールドフォトプレス
  • 発売日: 2016/07/23
  • メディア: ムック

nice!(2)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アニメ

未見の人、そして見た人への『TNGパトレイバー首都決戦』のススメ [映画感想・実況]

 どうも、こんばんは。

 先週木曜、実写のTNGパトレイバーを見てきまして。
 本当は記憶が鮮明なうちに、この記事を書きたかったのですが。

 仕事・酒・睡眠・怠惰などの理由で、今日までズレこんでしまいました。

 
 で、『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』の感想と見どころですが。

 はじめに未見の方のためにネタバレなしでいくと。

 あ、まずぼく自身はパトレイバーの映画もTVも全部見ていますし、今回のTNGも7章までスターチャンネルを契約して見ました。

 第7章までの感想は、「押井監督担当の回はいただけないけれど、他の監督の回は普通に楽しいな」。
 
 それで首都決戦は。
 単純な感想では、ぼくは充分に楽しめました。

 実写の押井作品はたぶん、『ケルベロス』以外は全部見ていると思うのですが、初めてアニメの押井作品と同等の興奮を味わえました。

 まあ狭い観測範囲ですが、ツイッターでの反応・感想を見ると、ぼくみたいに全肯定している方はいないようですが…

 もちろん不備を突こうと思えば、指摘できる点はあります。
 一番は引っ掛かるのはたぶん、「なんで特車二課があんなことを」ってトコロだと思うのですが。

 アレはたぶんねー。カーシャがスナイプした回を、伏線にしていると思うんですよ。
 あの回で、おそらく特車二課は高島さん(役者名)の子飼い…じゃないけれど、手駒として使われるようになったんじゃないのかな。

 そんな些細? なことより、ですよ。

 この映画を見る上での、ポイントだと思うのは。

 押井監督は、今回の映画について次のように語っていたわけです。この記事から引用



個性的な初代。無個性な2代目。そして、無能で、物語をもっていない3代目。それを描くことによって、同時代的なテーマに辿り着くのではないか。今という時代をどういう物語として背負っていくのか、それがシリーズのテーマ。



 実のところ、この「3代目」ってテーマがぼくにはピンとこなかったんだけれど。
 首都決戦では、この構図が敵側にも適用されているんだよね。

 で、ぼくが目にした感想では、テロリスト・敵の主人公の目的がハッキリしない、ってのもあった。でもそれは当然、ハッキリしないよ。
 物語を持っていないんだからね。

 見る上で把握したい1つ目は、敵側も「3代目」だということ。

 2つ目はさらに、まあー、これを書くと野暮なんだけれど、ぼくには敵の主人公は「あるものの象徴」だと思うんだよね。
 そして、敵の主人公イコール(6章・7章で出てきて・今回の映画で判明する)「特車二課の遺産」だということ。

 あり様が同じなんだよ、敵の主人公と「特車二課の遺産」って。

 それを踏まえると、この映画は楽しめるのではないか、と。

 今後、尺が長いディレクターズカット版が公開されるようだけれど、どこが詳しく説明されるのかなー。
 みんなが期待しているような箇所ではない気がする。

 それと、映画2を見ていることは必須です。監督は大丈夫、と言っているらしいですが。で、見に行ったら値段分は楽しめると思います。

 ではここで、ネタバレ嫌な方とはお別れです。また遊びに来てください。
 ネタバレOKな方はスクロールを。
















 さあ、じゃあネタバレ気にせずに話すぞー。

 まずさあ、ファーストカットでけっこうヤラれたんだよね、ぼく。

 逆光や陰陽のコントラストが強い場面から始まって、「え、なんでこんな導入なんだ?」と思ったんだよね。

 そうしたら・最初からしのぶさん出てきてさ。そうか、「このための・顔隠すための前フリで逆光か」と得心してさ。

 内容のミソはやっぱり、特車二課とテロリスト側の構図が同じだったことだね。繰り返しになるけれど。
 柘植の直属だったテロリスト(2代目)、そして思想もポリシーもない灰原(3代目)。

 そして、「灰原零」という象徴的な名前。灰であり零だ、と。
 バスケットボールに「Ash」って書いてあるのを見た時は、どこかに「Diamond」も書いているかなーとか思ったけれど。

 上では照れて書かなかったけれど、ありていに言っちゃうと、灰原って「戦争」の象徴だよ。

 途中で判明する・彼女が偽名で正体は謎だという設定は、物語上は不必要なものであり、でもそうしたってことは・つまりはテーマ上には必要だということ。

 だから、「特車二課の遺産」と同じありようだ、と書いたのです。
 つまりは「いないからこそ存在感がある、」と。逆説的な存在。どちらも。

 リンクしていると思うのです、この両者は。


 それとビックリしたのは、『二課の一番長い日』もパト2も、「ほぼ戦闘なしに戦争状況を東京に出現させた」のに、今回はバリバリ戦闘させたってこと。

 本当に東京を戦場にしたことだよね。

 もちろん、実写だし観客サービスとしての戦闘シーン、ってこともあるかもしれないけれど。

 でも発砲できずに部隊を全滅させた柘植と違い・結局はミサイル一発を打っただけだったパト2と違い、今回はヘリも高島さんも特車二課の面々も撃つわ撃つわ。

 この違いってたぶん、押井監督の考え・心境の変化だと思うんだよね。
 映画2と似て非なる点だよ、ここは。


 そしてもう1つ、映画2との違いを感じたのは。

 特車二課の連中が最終作戦に参加するか否か、逡巡があったこと。

 野明や遊馬は、あの場面では迷わないじゃない? でも迷う、3代目の彼らは。

 そして参加するのにも、明確な動機がない。ここに「参加に至る描写がない!」って指摘はごもっともなんだけれど、「それが彼らなんだよね」とも思う。
 それが彼らのあり様ではないか、と。

 だから今後のディレクターズカット版でも、灰原の背景などが描写されることは無いと思うし(それが故の存在だから)、特車二課の描写も深堀されるかなー、どうかなー、と半信半疑です、ぼくは。

 でね。

 そんな物語の無い敵味方のヒロインが、最後に。
 一方は自分の不利を無視して・一方は相棒の的確な判断を否定して。正面から撃ち合う。

 バスケですら背面でシュートをしていた灰原が、正面から突っ込んでくる。

 正直ぼくは、ここにカタルシスを覚えましたよ。

 ここまで物語にノッてないと、「何だよ最後だけ」って思うだろうけれど。
 ぼくはのめり込めたので、純粋にイケました。


 いやー、ディレクターズカット版の存在を知った時は、「じゃあ今回はスルーでいいか?」とも思ったのですが、見て良かったです。

 押井実写であんなに興奮するとはね。
 見終わった後、高いビールと日本酒買って呷っちゃったよ。

 まあ強いて悪い点をあげればアレだな、クレジットにあった押井なんとか(片仮名)ってアレだろ、自分の犬の名前だろ(違ったらすまん)。

 自分の子どもへの溺愛をまき散らすのはみっともないね。

 

富野を知るにはこれを買え


 もしよろしければ、下のブログ村のバナーをクリックしてください。作者のモチベーションがあがったります。
にほんブログ村 アニメブログへ
TOKYO WAR (2) 灰色の幽霊 THE NEXT GENERATION パトレイバー

TOKYO WAR (2) 灰色の幽霊 THE NEXT GENERATION パトレイバー

  • 作者: 押井 守
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2015/05/02
  • メディア: 単行本
THE NEXT GENERATION パトレイバー 赤いカーシャ

THE NEXT GENERATION パトレイバー 赤いカーシャ

  • 作者: 山邑 圭
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2015/02/27
  • メディア: 単行本
機動警察パトレイバー 25周年メモリアルBOOK

機動警察パトレイバー 25周年メモリアルBOOK

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2013/03/23
  • メディア: 単行本
EMOTION the Best 機動警察パトレイバー2 the Movie [DVD]

EMOTION the Best 機動警察パトレイバー2 the Movie [DVD]

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • 発売日: 2011/12/26
  • メディア: DVD

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アニメ

2014年の映画視聴歴 [映画感想・実況]

 さて、このブログを長年読んで頂いている奇特な方には毎年恒例、昨年見た映画のリストです。

 が、昨年映画館で見た映画はごく僅か。毎年言っているな。

 自宅で見た分と合わせて、ようやく50本超えか…全然ですね。

 一応、昨年見た作品は防備録として残しておきます。
 以下、映画館で見た作品。


『鑑定士と顔のない依頼人』
ぼくは、鑑定士にとって不幸なラストだとは思いませんでした。

『ゼロ・グラビティ』
ガンダム思い出しながら見ていた。面白かった。

『あかぼし』
富野ファンにはお馴染み朴さん主演。ぼくが見た映画館が出している小冊子には、「大島渚の『少年』に比肩する作品が現れた」みたいなことが書かれていた。

『海と大陸』

『リブ&イングマール ある愛の風景』
リヴ・ウルマンとイングマール・ベルイマンの関係を追ったドキュメンタリー。「複数の関係者の証言」をとる形式を廃し、リヴ・ウルマンの視点からのみ描いている。
ニュースでもドキュメンタリーでも、公正中立などありえない。取材対象に迫っていくのがドキュメンタリーの本質だと思っており、この映画の場合は単一の視点がプラスに作用している。
単純に言うと、最後泣いた。ベルイマンの映画を見たことがなくても、イケます。

『モーレツ宇宙海賊 亜空の深遠』
サービス精神の塊みたいな映画だった。限られた時間の中であれだけのキャラを動かし、戦闘シーンも種類豊富、コンピューターウイルス戦の見せ方も面白い。SFは門外漢だけど、今まで見てきたアニメの中で一番SFマインドを感じたかもしれない。

劇場版 「モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵-」 加藤茉莉香

劇場版 「モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵-」 加藤茉莉香

  • 出版社/メーカー: メガハウス
  • メディア: おもちゃ&ホビー



モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵- コンプリートチャート

モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵- コンプリートチャート

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 一迅社
  • 発売日: 2014/10/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵- Blu-ray初回生産限定版

モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵- Blu-ray初回生産限定版

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • メディア: Blu-ray




『スタンリーのお弁当箱』

『無法松の一生』
富野がベスト10に選んでいる。
1943年阪妻版、つまりは戦争中に作られた映画。
阪妻が未亡人に自分の思いを打ち明け、「わしの心は汚い」と言って去る10分ほどのシーンが検閲でカットされている。「軍人未亡人に身分の低い男が言い寄るとは」という判断だったらしい。
また未亡人役の女優さんは、広島で被爆して亡くなった(いずれも映画館冊子より)。
当たり前のことだが、「戦争」という圧倒的現実の前には、映画も無縁ではいられないとスクリーンを見ながら思った。

『仁義なき戦い』

『たまこラブストーリー』
以下、見た直後のぼくのツイート。
 たまこラブストーリー、完璧に近い。まず「告白されて、返事をする」、ただそれだけの内容で1時間半、飽きさせない内容にしたのがスゴい。やや(性格的に)ディフォルメされているキャラで心情を描くのは、普通のアニメより難しかったと思うけれど、ハンディを感じさせなかった。
そして見せ方も面白かった。たまことみどりが体育館で話している時の・余白を大胆に使ったレイアウト、カメラのピントを極端に描く廊下のシーンなど、飽きずに楽しめた。こういう表現に関しては、やっぱり今のアニメは楽しい。
難癖を付けようと思えば、ブラックコーヒー=大人の階段ってダサくね? とか、男の子の女親があんなに物分かりいいか? とか、何より親の恋愛なんて気持ち悪ぃよ! とかあるんだけれど、まあ・それでも満点でOK。

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』

【ジャック・タチ映画祭】
『プレイタイム』
『家族の味見』(短編)
『ぼくの伯父さん』

『17歳』(フランソワ・オゾン)。
主演のマリーヌ・ヴァクトの脱ぎっぷりが良かったので、良い映画だった。
まあ真面目に言うと、(制作者にとって)過ぎ去った思春期を「特別な時期」として捉えすぎている気がするけれども、それを言ったら作品の根幹に関わるか。佳品。しかし外国では、中学生が参加できるあんな破廉恥なパーティーが開かれているのか…

『ゴジラ』(1954年版)
よく「空襲を連想させる」と言われるが、戦争を知らないぼくは当然3.11の震災と、その後の福島を連想して見ていた。

『次元大介の墓標』
個人的に『不二子』は駄目だったけれど、コレは良かった。「大人」であることを捨ててまで最後にあんなキャラを出したんだから、続編ちゃんと作って欲しい。

『クジラのいた夏』
真っ当な青春邦画。フェリーニの『青春群像』を彷彿とさせる要素あり。「冴えない男子の青春映画」との共通点で言うと、『桐島』と同じくらい話題になってもよかった気がするんだがなあ。

『坑道の記憶~炭坑絵師・山本作兵衛~』
炭鉱労働・生活の様子を、65歳を過ぎてから絵に描き始め、その作品(以前からの日記含む)が日本初となるユネスコ「世界記憶遺産」に登録された男性のドキュメンタリー。
権威付けるようであまり書きたくないが、他に登録されている「遺産」はアンネの日記やベートヴェン第9の自筆原稿など。
普通の人にとっては落涙する作品ではないかもしれないが、ぼくのように表現で挫けた人間にとっては、涙なしでは見られなかった。金も自己顕示欲からも遠くに位置する創作活動に、やっぱり胸打たれる。「孫や、またその孫達に、こんな悲惨な生活があったんだと思ってもらえれば良い」は、未来への期待感も込めた懐の深い言葉。
泣くわ、そりゃ。

新装版 画文集 炭鉱に生きる 地の底の人生記録

新装版 画文集 炭鉱に生きる 地の底の人生記録

  • 作者: 山本 作兵衛
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/07/29
  • メディア: 単行本



『ガンダム Gのレコンギスタ 特別先行版』

『GODZILLA ゴジラ』
ゴジラの咆哮聞いて、映画館で見て良かったと思った。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』


 ついでに自宅で見た映画も。

『天のしずく辰巳芳子"いのちのスープ"』

『十三人の刺客』
2010年版ではなく、オリジナルのほう。必殺好きとしては、工藤栄一監督ということでワクワクした。
日頃利用している名画座でリメイク版が公開された時、映画館独自のパンフには「今更誰も見ないオリジナルについて話しても仕方ない」みたいなことが書かれていたけれど、小林信彦さんが邦画ベスト100に選んでいるので見た。

『縄張はもらった』
上記の作品と同じく、小林信彦さんが邦画ベスト100に選んでいたので見た。

『スカイフォール』
スーパーマンを描き続けた007シリーズで、加齢や過去作の否定を描くとはなあ。しかもそれを、楽しんで見る事ができた。

『THE NEXT GENERATION パトレイバー 1』
『THE NEXT GENERATION パトレイバー 2』
『THE NEXT GENERATION パトレイバー 3』
『THE NEXT GENERATION パトレイバー 4』
『THE NEXT GENERATION パトレイバー 5』
押井監督の担当作品以外は楽しめる、という事実。しかし初期OVAと同じ道のり「あれ、こんな程度?」を辿っているので、最後にはまだ希望を持っている。

『モンティ・パイソン 人生狂騒曲』

『エクスペンタブルズ』
スタローンとシュワちゃんとブルース・ウィリスが並んで銃をぶっ放すと思っていたのに…

『大いなる西部』(ウィリアム・ワイラー監督)

『日本の熱い日々 謀殺! 下山事件』

『パシフィック・リム』

『風雲児 織田信長』

『大人の見る絵本 生れてはみたけれど』(小津)
号泣した。傑作。

『マシンガン・パニック』
スター・チャンネルでやっていた、押井守がオススメする5本のうちの1本。原題は「THE LAUGHING POLICEMAN」だが、この邦題はどうよ。

『ウルヴァリン:SAMURAI』
日本の象徴の1つとして、ラブホテルが紹介されていたのは良かった。

『第3の男』
20数年ぶりに見たが、覚えてないものだな。
この映画が「名画」であるのは、リアルタイムの人間にしか本当には理解できないのではないかと思う(ツマリぼくにはワカラナイ)。
黒白の対比を鮮明に強調した画面とか、印象的なライティングとか、つまりはそういうことだとは理解しているんだけれど。

『フォロー・ミー』
ミア・ファローが「バイブス」って言ってた! バイブスって言葉、なんか現在のチャラい娘が生み出して言っている言葉じゃないんだ。

『のんちゃんのり弁』
映画館で見ているのだが、ちょうど深夜にTV放映したので、妻に見せたいため一緒に見た。子持ちは、最後泣けるよなー。

『悪魔の手毬唄』 (1977年)
ひっさしぶりに見た。さすがに大部分覚えていた。

『フレンチ・コネクション』

『華氏451』(トリュフォー)

『チャップリンのニューヨークの王様』

【吹替で蘇る!チャップリン笑劇場】
(サイレントのチャップリン映画に、著名な声優さんが声をアテたスターチャンネルの企画。面白いけれど、やっぱり故・広川太一郎さんが欲しかったなんて無い物ねだりをしちゃったりして)
『チャップリンの駆落』(かけおち)
『チャップリンの消防士』
『チャップリンのスケート』
『成功争ひ』
『雨に降られて』

『キューティーハニー 』(庵野版)

『エクスペンダブルズ2』
1より面白かった。終盤で、スターロンがヴァン・ダムに「立て」というセリフ、もう別な意味が生じるよなあ。

『私の優しくない先輩』
ヤマカン監督の実写。


 以上です。

 さて昨年は、年末にぼく個人にとっては大きなニュースが飛び込んできた。
 ぼくが映画を見る際の頼りにしていた札幌の名画座「蠍座」が閉館したことです。

 蠍座は2本立てでも安かったし、「ついでに見た映画が案外面白い」という体験を何回もさせてくれた。特に『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』と、『私の叔父さん』。
 ベルイマン特集も印象深かったな。

 2本立てを見る機会が無くなるということは、「興味が全くなかったけれど見てみたら良い映画」に出会う機会を失ったのと同義なので、これは寂しいです。

 まあ蠍座で映画を見るって、信頼する料理人に任せてオススメのメニューを食べる、みたいなことだったんですよね。

 蠍座閉館で、もう自分の幅が狭くなるのは仕方ない。来年からどうしよ。

 sasoriza1.jpg

sasoriza2.JPG

 年末は体調崩したし、咳が止まらなかったので・他の観客に迷惑になるしで、結局無料券使えなかったな。2枚も。

 今まで、良い思いさせてもらいました。ありがとう。



 もしよろしければ、下のブログ村のバナーをクリックしてください。作者のモチベーションがあがったります。
にほんブログ村 アニメブログへ

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アニメ

映画視聴実況 『パシフィック・リム』 [映画感想・実況]


映画感想・実況 ブログトップ