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安田 朗 ガンダムデザインワークス

40周年を迎えて、特設サイトも立ち上がりHDリマスター版が放送される『ザンボット3』について語ろう [富野関係]

 どうも。またもやひと時、よろしくお願いいたします。

 最近ずっと浮気していたけれど、久しぶりに富野作品の話題だ!

 『ザンボット3』が初回放送から40周年を迎え、特設サイトも設置されました。

http://zambot3.net/

 ぼくはリアルタイム世代ではないので、感慨は「放送からもう40年か」ではなく、「氷川さんの『20年目のザンボット3』から20年も経つのか」となります。

20年目のザンボット3 (オタク学叢書)

20年目のザンボット3 (オタク学叢書)

  • 作者: 氷川 竜介
  • 出版社/メーカー: 太田出版
  • 発売日: 1997/08
  • メディア: 単行本


 『20年目のザンボット3』は太田出版から出た「オタク学叢書」と銘打ったシリーズの1作目で、調べてみるとこのシリーズは10冊目まで出版されたようです。
 『イデオンという伝説』と『フィルムとしてのガンダム』は持っているな…

 40周年を記念して、アニマックスでは10月から『ザンボット3』がHDリマスターで放送されます。
 『ダンバイン』のHDリマスター版放送に続いて、またもやアニマックス。

 ぼく、『ザンボット3』はビデオ版をレンタルで見たのが最後、その後は再見していないはずなのです。

 一方『ダンバイン』はLDで見て、各キャラの撃墜数記事を書くためにDVDで見て、それでもアニマックスでHDリマスター版を見た時はその鮮明さに感動しましたからね。

 ビデオ版から一飛びでHDリマスターを見たら、どんなことを思うんだろう?

 
『ザンボット3』のストーリーで語られるポイント


 さて『ザンボット3』に対する語り口というのは大体パターンが決まっていて、

1、一般人から非難されるヒーロー
2、人間爆弾
3、ラスボスがコンピューター+善悪の転換

 の3点からのアプローチが多いかと思われます。

 「3」に関しては、ラストにおける善悪の転換は監督の前作『海のトリトン』でやってしまっているので、まあ焼き直し感は正直ありますよね。

 ぼくは『ザンボット3』のラストって、未見+知識も何もない状態の時=30年ほど前に、アニメ雑誌で知ったんですよね。
 たぶん『アニメディア』だったと思うんですけれど。

 『アニメディア』の読者コーナーで、「昔見たロボットアニメの最終回なのですが、敵のボスがコンピュータで、人間こそが悪で退治するようプログラムされている話でした。このアニメはなんでしょうか」みたいな質問があったんですよね。

 で、編集部が「それは『ザンボット3』で、『ガンダム』の富野監督の作品です」と答えていると。

 ぼくはそれを読んで、「へーすごい話だな」と思ったわけですが。

 当時はTVアニメが全話パッケージされて発売されたりレンタルショップに並ぶなんて想像もできない時代で、実際に見るのはずっと後になる訳です。

 そういや数年前にトム・クルーズの『オブリビオン』見た時には、『ザンボット3』見ていたので驚きとかなかったな。
 「ああやっぱり、でもコレ富野がもう何十年も前にやっているんだよなあ」とか思いながら見ていた。

 上記「1」は、つまりは「ヒーロー否定」なんだけれど、やっぱり当時としては画期的だったのかな。
 同時代の他のロボットアニメを見ている訳ではないから、断言できないけれども。

 一般人から非難されるだけではなく、幼なじみの少女も悪友も救えずに見ているしかない、駆けつけても街は結局破壊される…
 『ザンボット3』のストーリーにおける柱の1つって、「ヒーロー否定」の積み重ねなんですよね。

 その中でもぼくの胸に残るのは。



 香月を助けようがなくて、広大な海に岩を投げ入れるしかできないんですよ、勝平=ザンボット3は!

 無力感・でも諦めない・しかし苛立ちが伝わってくる、この描写は素晴らしいと思います。


人間爆弾の恐怖


 で、『ザンボット3』と言えば避けられない「人間爆弾」ですが。

 『キンギゲイナー』で、脚本の大河内さんが「人間地雷」をやろうとしたら富野監督に止められた話、好きよ。

 実は…って言うほどでもないけれど、「体内に埋め込まれている」のでなければ、「爆弾抱えて自爆する」話って珍しくないですよね。
 犠牲になって誰かを守る、的な。他ならぬ富野作品でも、泣き虫セシリアいるしね。

 意外と「人間爆弾」そのものは、他作品ではあまり見た記憶がないけれど…
 『ゴルゴ13』の「フィアレス」の回(プロレス好きならノーフィアーだね)と、アカデミー作品賞・監督賞をとった『 ハート・ロッカー』で「手術後の遺体」があったっけ。

 どちらも子どもだな…

 『ザンボット3』の「人間爆弾」が他作品の「決意の自爆」よりもインパクト大なのは、人の意思が介在していないところでしょう。

 自分の意思とは全く無関係に、爆発して死んでしまう。

 しかも最初のアキで「無自覚のうちに死んでしまう」のを見せてから、浜本を通じて運命に従う→「嫌だ!」と逃げようとする→同じ人間爆弾達が取り押さえる、という別のパターンを見せる念の入れようです。

 どうなってんだこのアニメは。

 このエピソードにおいて、「爆弾」は「運命」とか「理不尽な神」(イデ!)のような存在と同義になってしまうのです。
 大藪春彦さんの「運命に従うも運命、運命に逆らうのも運命 」なんて言葉が脳裏をよぎります。 

 他の人間爆弾が浜本を押さえつけるシーンは、人間の強い意志や尊厳を示すようでありながら、しかしどことなく不気味な感じも視聴者に与えます。

 簡単には言語化できない場面、1つの言葉だけでは表せない場面、まさに映像の素晴らしさだと思います。
 
 視聴者にこの複雑な感情を呼び起こさせることが、凡百の自爆シーンと「人間爆弾」の決定的な違いだと思っています。

 HDリマスター版、楽しみだな…解約したアニマックスと再契約しないと…(アニマックスから金を貰っている記事のようだ)


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