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富野監督が語る、生まれた場所と作品の関係 [富野関係]

 えー、3月12日。
 オマエラ富野×高橋監督のトークショー行くんだろ…羨ましい…

 ぼくも金と時間があれば。特に金。それにしても、もっと金が欲しいな(赤井剣之介)。

 この「虫プロの遺伝子~ロボットを創った男達」と題したトークショー、紹介しているニュースサイトの中で、富野のコメントが紹介されています

「昆虫が好きになれる空気感と宝塚歌劇団に代表される文化。それが手塚先生を育てたと思っています」「創作をするとか時代性を乗り越えるためには、風土の持つ力は無縁なものではないと思っておりますので......」


 富野はこれまでにも、「育った場所」と「作品」の関連について、何度か述べています。
 
 富野自身は本家筋が東京江東区の名家、出身は小田原となります。詳しくはこちらの記事を

 富野が小田原に持つ複雑な心情については、手前味噌ですが過去に書いた当ブログの記事「『故郷がない』富野由悠季は、しかし故郷探しの旅を描き続けるのだった。」をお読みください。

 確かに富野の言う通り、創作者が育った場所と作品は、密接に関連していると思える場合も多々あります。

 例えば宮沢賢治が岩手ではなく南国生まれだったら作風は完全に違っていたでしょうし、ニューヨークと関連のないウディ・アレンなど想像できるでしょうか?

 では富野が生まれた場所と作品の関りについてどのように語っているのか、振り返ってみましょう。
 実は前にも同じようなこと書いたんだけれど、もう数年前だから。改めて。

 手塚と「生まれ」の関係については、過去にも言及しています。


(手塚)先生は、学生時代は宝塚に出入りしていたのだから、手塚作品に暗黙のうちにあるエロティシズムというのは、宝塚から発したものだ。
『リボンの騎士』を見ればわかるでしょうというような陳腐なものではない。ディズニーに代表されるアメリカナイズされたモダニズムへの心酔というのは、敗戦がその憧れに拍車をかけたにしても、もっと素朴に手塚先生のインテリジェンスの先進性といったものが、宝塚の華麗で都市化されたエロティシズムへ傾斜させている。(『ターンエーの癒し』249-250ページ)


 そしてコレ。安彦さんも湖川さんも北海道出身なのに!


湖川:富野さんに「何で小田原のこの僕が北海道の田舎者にこんなことされなきゃいけないの?」と言われて、え? 小田原が何なの? って僕は思ったわけ。
富野:あ、今わかった。北海道って何もないじゃない(笑)。だからわかりようがない。
湖川:北海道の人間なんか寒くて外へ出られないものだから、家の中でシコシコ絵を描いているからあれくらいは描けるんだ、なんて僕に言っていたじゃないですか。
(中略)
富野:今、言っていたみたいに、広井王子さんのような昔を知っている人間がパッと来た時に、勝てるわけないと思う。そういう意味で北海道というところだと、クリエイターにとっては不幸だよねって思うということです。(『聖戦士ダンバイン ノスタルジア』173ページ)


 この中にある「昔」というのは、広井さんは東京生まれでSKDに知人もいて・国際劇場も身近なので、『サクラ大戦』の設定は自然に出てくるということです。
 ちなみに話題に上がっている広井さん・田中公平さんとの対談では、次のような発言があります。


広井:俗っぽいからじゃないですか。僕はいつも俗っぽい。
富野:だからそういう俗っぽさが僕にしてみれば、一番手に入れられなかった方法論であり、知力――知識とは言わない――なのよ。そういうものを全く持っていない自分は、本当に紙の上の人間だよねっていう脆弱さをすごく感じるんですよ。(『オーバーマンキングゲイナーエクソダスガイド』66ページ)


 ちなみに育った土地の気候風土が及ぼす影響は、作風だけではありません。


富野:それは、「世界の田舎」と「エクソダス」という二つの要素を抱き合わせにして、シベリアから関東までエクソダスする人びとの話をつくることによって、地域、気候風土自体の問題を描きたかったのと、それから気候風土に支配されて人格が形成されていくということに、もう少し自覚的になっていく必要があると思ったからです。自覚的になったうえで、ワールドワイドにインターナショナルに、他民族の存在を認めるという論点にまで物語を持っていきたいのです。(『オーバーマンキングゲイナーイントロダクション』29ページから)


 それと、作品で地方色を出すことについて。下記は「もとうおクリエイターズ・ライヴ富野由悠季ワークショップin鳥取」における発言の概要です。


数年前まで、地方色を出せば生き残れる、という話をしていた。
でも地方色だけを出していくと自滅する。アニメでいうと、東欧のアニメーションは地方色が豊か。誰が見ます? 他国人が。
地方色を意識するのは危険ですよ、と言っておきます。

でも矛盾する話をします。
しかし個性と言うものはなければいけない。コピーになるから。
俺が作ったんだよ、というクセは必要。富野節がなければ富野作品じゃねえじゃねえか、と言った時に、富野色というのは必要。

地方色も必要なんです。
どっちを先にするか、が重要。
 

 以上です。すぐに思いついたのはコレくらいかな…他でも色々言ってそうだけれど。

 最後に。
 今回の対談、育ちと少し関係があるのですが、是非2人の見解を聞きたいことがあります。

 それは大学卒業してすぐに漫画家活動を始めた手塚が、何故あれほど多彩な作品群を残せたのか、です。
 これは『マンガ夜話』でも話題になっていたはずですが。 

 アカシックレコードとも呼べるべき多数の作品に対し、体験のストックが圧倒的に足りないと思うのです。
 
 なのにあれだけの業績を残せた理由、生まれた宝塚と関係があるのか…

 対談行ける人羨ましいなあ。 

 

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